地元
ただ地元が同じというだけで仲良くなった小学校からの友達。いまでもたまに飲んだりする。
趣味が合うわけでもないから、そんなに楽しくはないなとか思っちゃたりする自分の薄情な一面に気づいてがっかりする。
ただ昔から知ってる、ずっとなんとなく仲良かったってだけで、実体はどこにもないのにどこかで繋がってる気になってる。
その錯覚がきっと絆とかいう洒落臭いやつなんだろうな。
小学校や中学校の頃はなんでもなかったけど、しばらく会わないあいだに完成したぼくという人間が本当はどんなにだめなのかきっと死ぬまでわかってもらえないんだろうな。
本音もたぶん言えない。
絆みたいな何かにあぐらをかいて、何もしない。
裏切り続けるし、裏切られ続ける。
そもそも心のほんとのほんとの奥の部分では信頼も何もないんだろうな、だから裏切りとかでもない。
みんないいやつなのに。
ぼくだけが最低だ。
きっといつかぼくが死んだら、みんないっちょ前に悲しんでくれる。
ぼくのことなんて何も知らないのに。